みなさま
暑中お見舞い申し上げます。
〈道〉通信8月号(第72号)をお届けします。
先日、久しぶりに岡山駅に降り立ち、駅ビル内の書店で時間を過ごしました。
そこで長田弘さんの本を見つけて立ち読みしてたら、一冊全部読んでしまいました(そして買いました)。
彼は僕が一番多く読んだ尊敬する詩人のひとりです。
その詩集の言葉がずっと気になっていて、今回の通信となります。
お読みいただければ幸いです。
詩集には、次のような詩もあります。
――
ある日、橋は川に訊いたのだ。
きみは何でできている?
川は言った。わたしは
流れてゆく水でできている。
きみは何でできている?
橋は言った。わたしは
きみでできている。
川があるから、橋はあるからだ。
そうであるなら、きみにとって、
あるいは、わたしにとって、
自分て何だ? 自分が自分でない、
他の何かでできているのなら。
(中略)
きみは何でできている?
――
お元気で。